7月19日より、ハンガリー・ゲデレーにて第28回フィンスイミングヨーロッパ選手権が開催されています!この大会は、フィンスイミング競技では、世界選手権以上に長い歴史を持つシンボリックな大会。過去には多くの世界記録がここから誕生しており、今年最も注目の大会と言えるでしょう。
フィンスイミングチャンネルでは、4日間に渡る熱戦の結果を速報で毎日お届けしていきます!
トピックス
女子50mサーフィスでの熱闘!今大会初「スイムオフ」の行方は?
大会3日目は予選からドラマが繰り広げられました。
女子50mサーフィス予選で決勝進出ラインとなる8位が、なんと2名同着で18秒70!どちらが決勝にコマを進めるのかを懸け、一騎打ちで再レースを行う「スイムオフ」が実施されました。
「100mサーフィス3位、200mサーフィス優勝」のAnastasiia(ウクライナ)に対するは、「100mサーフィス7位、100mイマージョン3位」のAdwla(チェコ)。
わずか90分の休憩時間を経て実施されたスイムオフは、Adwlaが浮き上がりまでの15m区間で僅かに遅れ、その差を埋められずに、Anastasiiaの勝利。決勝進出を果たしました。Anastasiiaは予選より記録を伸ばして18秒45。Adwlaは僅かに記録を落として18秒88でのフィニッシュでした。
午後の決勝ではスイムオフを制して決勝進出となったAnastasiiaの、今大会3つ目となる個人種目でのメダル獲得に注目が集まります。好スタートを切ったAnastasiiaは、スイムオフより更に力を込めた泳ぎでタイムを18秒37まで伸ばしましたが、惜しくも表彰台には届かず4位。3つ目のメダル獲得はなりませんでしたが大健闘を見せました。
優勝はヨーロッパ記録に0.18秒と迫る17秒71の好記録を叩き出したMaelle(フランス)、2位は17秒98でSara(ハンガリー)、3位は18秒07でViktoriia(ウクライナ)と、スプリントのスペシャリストたちが表彰台を独占しました。
スター選手入り乱れる波乱の男子50mサーフィスは意外な展開?!
男子50mサーフィスにはスター選手が勢揃い。
同種目で世界選手権優勝経験のあるAnastasios(ギリシャ)、Filip(クロアチア)、そしてヨーロッパ記録保持者であるMax(ドイツ)、他にも15秒台前半のベストタイムを持つGeorgios(ギリシャ)、Omer Faruk(トルコ)と、優勝争いだけでなく誰がメダルを獲るのか最後まで分からないレース展開に注目が集まっていました。
しかしながら、決勝のレースは予想外にもあっけない展開。連日の疲労か、緊張による力みか、多くの選手が精彩を欠き、優勝候補筆頭とみられたMaxは前半でスピードに乗れず、Anastasiosは良い飛び出しを見せたものの後半に失速。
スタートからタッチまで、最も安定した泳ぎをみせたFilipが15秒24で、昨年の世界選手権に続き同種目で金メダルを獲得する結果でした。2位はMaxで15秒48、3位はAnastasiosで15秒72。
Filipは今年、ワールドカップでも何度かMaxを破り優勝を果たしており、1993年生まれと遅咲きではありますが、今年を代表する男子サーフィスのスター選手になったと言えるでしょう。
今大会ここまで金メダルを逃していた悔しさからか、ゴールタッチ後の歓喜が大爆発したイルカジャンプは、意外な形でスプリンターの身体能力の高さを魅せてくれました!
ポーランドの強さが光る50mビーフィン!男女アベック優勝!
初日の混合4×100mビーフィンリレーで他を圧倒する力を見せたポーランド。その強さをより際立たせたのが50mビーフィンでした。男女ともに2名ずつ決勝へ選手を送り込み、その両方で金メダルを獲得する、まさに独壇場!
女子の優勝者Antoninaは0.01秒の接戦を制し22秒07での勝利。終始キック・ストロークともにハイテンポをキープしていた力強い泳ぎが印象的でした。また、昨年末まではジュニアのカテゴリーであったAntoninaは昨年、同種目のジュニア世界記録(21秒85)を樹立しており、今後シニアのカテゴリーでの活躍が期待されます。
男子は100mに引き続き、世界記録を狙ったSzymonが出場。競泳で世界記録保持経験もあるMarco(イタリア)ら、強豪ひしめくなか、他を全く寄せつけない泳ぎで、世界記録へ0.11秒と迫る18秒52で優勝を果たしました。
以下Marcoが18秒97で2位となり、3位は19秒38でこちらもポーランドのBartoszが、同種目2つ目のメダルをポーランドにもたらしました。
ちなみに、Antoniaは2005年、Szymonは2002年生まれと非常に若い選手たち。両者が今後どこまで記録を伸ばしていくのか、期待が膨らみます。
開催国ハンガリー勢が躍進!9個の金メダルを獲得しメダル獲得数1位!
水泳が特に盛んな国の一つである、今大会の開催国ハンガリー。フィンスイミングも例外ではなく、多くの有力選手を擁するだけでなく、応援団の数も段違い。会場はハンガリーの応援一色といった様相です。そんな地元の後押しもあり、今大会はハンガリー選手の活躍が特に目立っています。
メダル獲得数は国別で1位。中でも金メダルの数は9個と、2位のドイツ・4個に2倍以上の差をつけています。要因は、複数の選手が一人で何個もの金メダルを獲得している点。
女子はDrottyaが100m・200m・400mビーフィンで三冠を達成しており、男子は、本記事でも何度も取り上げているNandorが200m・400mサーフィスで、Alexが1500mサーフィス、400mイマージョンで、それぞれ二冠を達成しています。
加えて大会3日目の男子4×200mリレーでは、両者が手を組む盤石な体制の下、世界記録保持者のAdamらも引き連れ、5分32秒29で圧勝。女子も6分19秒80で銅メダルを獲得しています。
最終日フィナーレは4×100mサーフィスリレー!大迫力のレースを楽しもう!
大会最終日も盛り上がりを見せること間違いなし!
今大会2冠のNandorとAlexは最終日、ともに800mサーフィスへ出場。現世界記録保持者のNandorが優勢ではありますが、今度は互いにライバルとしてどちらが勝ち、金メダル獲得数を1つ伸ばすのか、はたまたハンガリーの独走を許さない他選手の台頭があるのか。ご注目下さい!
そして、いよいよ大会最終日!大会の最終種目は4×100mサーフィスリレーとなっており、今大会のスター選手が勢揃いする、フィナーレを飾るに相応しい大迫力のレースをお楽しみ下さい!!!
【リザルト】
Day3 AM:Session 5
Day3 PM:Session 6
YouTubeレース動画
以下の画像を選択するとYouTubeにリンクします!
リザルトや解説を毎日更新します!
Day1結果まとめ
Day2結果まとめ
最終日ライブ配信はこちらから!
大会4日目のレース・結果解説もお楽しみに!